エキテン

掲載店舗数、約450万店舗を超える口コミサイト

整骨院を営む経営者の方のブログで「エキテンでの集客方法」についてのコツが掲載され、エキテンは単なる電話帳ではなく、地元のマーケティングツールとしての地位を確立している。そんな、地元の事業を支えるエキテンのビジネスモデルを紐解き、またそのビジネスモデルに行き着いた系譜を追う。

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ビジネスモデル

「国内最大級の店舗の口コミ・ランキングサイト」とサイト上では定義しており、上記の図にもあるように口コミを軸としたプラットフォームだといえる。

主な提供価値は青と緑の矢印で示されているように、

  • 消費者が店舗を検索する際に、口コミ情報をもとにより良い店舗を検索できる。
  • 店舗がエキテンの機能を活用し、消費者により良い店舗情報を提示できる。

と言える。

赤い矢印は、上記の行動を引き出すためのインセンティブとも言えるが、それは

  • 口コミを投稿することでエキテンポイントがもらえ、1ptを1円で交換できる。
  • アクセス数を増やしたり、上位表示で集客を行え、また顧客と会話する接点を増やせる。

だろう。消費者、店舗にとってもお金につながるということがインセンティブとなる。

リラク・ボディケアに強い

エキテンでは、多様なジャンルの店舗を掲載しているが、口コミ数という観点ではまだまだリラク・ボディケア以外のジャンルでは他社が強い。

例えば美容室の口コミ数ではHot Pepper Beautyが1,982,439件なのに対して、エキテンは74,017件と少ない(2017年5月時点)。そして、整体というジャンル単体だけで、エキテン内の24%を占める口コミを獲得している(整体:453,125件/全体:1,894,419)。

また、口コミサイトということよりも、オールジャンル店舗データベースという説明が合っている。

上記の図で一般掲載と無料掲載を分けていることから、「一般掲載」と呼んでいる450万店の登録は自社で行ったもの、「無料掲載」というのが店舗運営者が登録したものだと推測される。そこから言えるのは、全体の約3%が店舗運営者が登録を行ったということで、残りはやはり運営会社が登録を行った「データベース」であるという現状に留まるだろう。

美しいマネタイズモデル

450万店もの見込顧客(一般掲載店舗)を、無料掲載へと促し、そして有料掲載店舗へと転換するというフリーミアムモデルがエキテンのビジネスモデルだ。2017年1〜2Qの累計でも、90%以上を有料掲載店舗からの収入で占めている。

そして、その有料掲載に貢献しているジャンルが「リラク・ボディケア」というジャンルだ。

ビジネスモデルの転換

エキテンは、現在のビジネスモデルにすぐに行き着いたわけではなく、その過程には地道な努力があった。

現代表の高畠氏は富士通を退職して2005年9月に資本金100万円で起業。起業当初は、ECサイトで子供向け教材を販売していたようだが、エンジニア出身ということもあり、営業については試行錯誤をしていたという。

そんな中で、商品を使ってくれたお客様の声をサイト上に載せると、とても反応が良く、口コミの凄さに気づいたようだ。この気づきが、後のエキテンのコンセプトにつながっている。

フリーミアムを先進的に実施

2007年6月にエキテンの事業をスタート。エキテン事業を立ち上げた当初は、SEOを勉強会などに参加して、地道に改善していったという。そして、SEOが効きはじめたことで、サイトへのアクセスが増えていく。

当時のエキテンの主な収益源は、メディア広告収入だったようだが、PV数に応じて収入が変動してしまうことに危機感を感じた高畠氏は有料掲載のビジネスモデルへの転換を模索し始める。

しかし、飛び込み営業を行ったり、利用料金を月5000円に抑えたりしてもなかなか契約が取れなかったという。そこで同氏は思い切って、最初は利用料を無料に切り替え、良かったら有料に切り替える課金体系に転換する。すると、店舗側は利用ハードルが下がったことで、利用客が増えていく。このように、葛藤しながら行き着いたのがフリーミアムだった。

そして、会員獲得を目的とする営業組織が3年かかって損益分岐点を超えたという。

広告収入から有料課金へ転換

営業組織の損益分岐が超えた時点では、まだメディア広告からの収入が占める割合が高かっただろうが、2017年時点では10%未満にまで下がっている。それは、営業組織をさらに拡大して有料掲載店舗数を大きく拡大したことによる影響が大きいだろう。

業績の推移を見ても、2010年8月から、2011年8月にかけて経常利益が減少しているが、営業人員を拡大したことによる影響が大きいと推測される。

組織拡大を見越してか、2010年6月に東京都港区芝に移転しており、移転先のオフィスビルは約25名程度が収容できるサイズであった。当時の採用募集を探すと、営業を募るページが存在しており、また従業員数も12名(2010年06月現在)となってるが、移転後1年後には2倍の24名(2011年4月)まで拡大している。

2015年4月に発表されたIR情報では、有料掲載店舗数は8735店となっているが、2017年4月では2倍以上の18947店まで拡大している。

まとめ

最近では、「エキテンかんたん予約」という予約機能を初期費用や月額費用なく無料で提供しているというから驚きだ。リアルタイム・即時予約の機能に加えて、サポートスタッフによる有人のサポートをつけていることを考えると、かなりの投資をして450万店の一般掲載店舗への有料掲載化を促進しようとしていることが伺える。

また、永年無料で掲載/検索できる求人情報提供サイト「エキテン求人」を2016年9月にリリースしており、今後エキテンは「地元を活性化すること」を目的に幅広いジャンルのウェブサービスにまで拡大してくるだろう。

現在エキテンが開拓していない、美容やグルメ等のジャンルにどこまで足を踏み入れてくるのか。目が離せない。

参考

地道に顧客の声に応えて出来上がった巨大サイト。実に500万店舗が登録!口コミで様々な業種のお店を探せる「エキテン」
地域の口コミサイト”エキテン”を通じて地方経済を活性化していきたい。
【国内最大級】店舗口コミ・ランキングサイトエキテン。 ネット予約管理システム 「エキテンかんたん予約」を提供開始。
デザインワン、掲載料・成果報酬ゼロの無料求人サイト「エキテン求人」をリリース

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